学会長挨拶

第7期会長 大宮登

日本地域政策学会第8期会長 大宮登(高崎経済大学教授)

 日本地域政策学会は2002年に設立されました。2000年の地方分権一括法の制定に呼応して、全国の大学研究者、研究機関・自治体等職員、NPO等の多くの団体や個人が集い、地域政策や地域づくりを正面から学び合い、理論と実践の統合を目指して活動してきております。設立14年を迎え、言わば、地方分権や地方創生を研究する先駆的な学会ともいえます。

これまで、会員の熱心な研究活動により、2016年の大阪大会で15回目の全国研究大会を開催し、機関誌「日本地域政策研究」は17冊の発刊を実現してきました。200名弱で始まった会員も現在約450名となり、順調な成長を遂げております。
機関誌「日本地域政策研究」は、研究の活性化と深化を目的に、研究年報を年1回から年2回に倍増し、論文が完成しだい、随時投稿できるようにしました。「個人研究」の掲載とともに、地域政策にとって重要なテーマを「特集」として提供し、会員の研究動向を知らせるための「研究と政策の現場から」や「書評」コーナー等、内容的にも充実しています。
また、毎年、全国研究大会を開催するとともに、継続的に研究を行う部会やプロジェクトも立ちあがっています。現在では、地域福祉計画部会、政治行政部会、都市部会と農業・農村プロジェクト、景観活用による地域ブランド化研究プロジェクトが政策課題に取り組んでいます。地域政策研究の理論と実践の統合を目指した有意義な研究が進展することを期待します。
さらに、支部の設立と研究活動も順調に行われています。既に、北海道、東北、関東、甲信越・北陸、近畿、九州・沖縄の支部が設立されて、活動が開始されました。東海と中国・四国の支部も準備中です。地域の研究者たちが集い、地域特性に合った、地域政策研究が進展する土台はできました。これからが楽しみです。

さて、私たちは、1990年代のバブル経済崩壊ののち、これからやってくるメガ・トレンドを、①経済のグローバル化、②高度情報化、③地球環境問題、④少子高齢化などに焦点を当て、その対策や施策立案に多くの議論を交わしてきました。実際、それらのトレンドは予想を超えるスピードで急速に進展し、私たちの日常を決定的に方向づける基盤となっています。例えば、少子高齢化の進展による人口減少社会の到来は、地域政策に対して深刻な課題を突き付けています。2014年に出された日本創成会議・人口減少問題検討分科会の増田レポートは大きな問題提起となりました。これらの報告を受け、国は人口減少と東京一極集中を阻止するために、そして地方の活性化を目指して、地方創生の施策を次々と展開しています。

このような現状は、地域政策や地域づくりを中心テーマとする本学会に対して、大きな期待が集まってきています。同時に、果たすべき責任も重いものとなります。これらの問題を議論するために、全国の地域政策や地域づくりに関心のある研究者、実務家、行政担当者、国や地方の議員など、多くの皆さんの参加を期待します。皆さんとともに、今日の日本の地域政策課題を一つ一つ、協働で解決していきたいと思います。志のある方は奮ってご参加ください。

2016年11月末日

投稿日:2016年11月8日

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